ソーシングと調達契約
ソーシングのライフサイクル
Section titled “ソーシングのライフサイクル”- 交渉の作成:交渉テンプレートを選び、明細・要求事項・招待する仕入先を設定する。購買依頼の明細から交渉を作ることもできる
- 承認:必要に応じて交渉を承認に回す(ジョブ名の例:Submit for Negotiation Approval)
- 公開:交渉を公開し、仕入先に通知する(Publish Negotiation)。後から仕入先を追加招待できる(Invite Additional Suppliers)
- 回答の受付:仕入先が仕入先ポータルで回答する。締切までは改訂(Create Amendment)で条件を変えられる
- 評価:締切後に回答を比較し、要求事項を採点する。条件を絞って再提出させるには新ラウンド(Create New Round)を作る
- 落札:明細ごとに落札者と数量を決める(Award Supplier Response)。不適格な回答は失格にできる(Disqualify Supplier Response)
- 落札承認と通知:落札を承認に回し(Submit for Award Approval)、結果を仕入先に通知する(Notify Award Decision)
- 購買文書の作成:落札結果から購買文書を作成して提出する(Create Purchasing Documents、Submit Purchasing Documents)
上記の名前は、公式ガイド「Scheduled Processes for Procurement」の Sourcing の章に載っているジョブ名です。画面の操作とジョブは対応しているので、ライフサイクルの段階を覚える手がかりになります。
| 種類 | 目的 | 典型的な使い方 |
|---|---|---|
| RFI(Request for Information) | 仕入先の能力・情報を集める | 新規分野の仕入先調査、候補の絞り込み |
| RFQ(Request for Quote) | 見積を集めて比較・落札する | 相見積もり、年間単価の決定 |
| オークション(Auction) | 仕入先が価格を競い合う | 仕様が明確で価格が主な評価軸の品目 |
主な構成要素
Section titled “主な構成要素”| 要素 | 内容 |
|---|---|
| 交渉スタイル(Negotiation Style) | 交渉で使う機能・画面の範囲を決める(例:要求事項や明細の属性を使うか) |
| 交渉テンプレート(Negotiation Template) | 交渉の既定値(条件、明細属性、要求事項など)を再利用する |
| 要求事項(Requirements) | 仕入先に回答させる質問。配点を付けて採点できる |
| 明細属性・コスト・ファクター | 明細ごとの追加の評価項目や、価格以外の費用(運賃など) |
| 回答の公開範囲 | 他社の回答をどこまで見せるか(公開・封印・ブラインドなど) |
| ソーシング・プログラム(Sourcing Program) | 複数の交渉をまとめて進捗と成果を管理する |
公式ドキュメントでは、Sourcing 機能領域の役割を「交渉スタイル、テンプレート、ルールの管理」と説明しています。どの機能をどのスタイルで使えるかは、リリースにより異なるため公式ドキュメントで確認してください。
設定・実装の手順
Section titled “設定・実装の手順”1. ソーシングの事前設定
Section titled “1. ソーシングの事前設定”- 交渉を作るバイヤーやカテゴリ・マネージャを調達エージェントにし、アクション Manage Negotiations(必要なら Manage Sourcing Programs)を付与する
- 交渉スタイルを定義する(簡易な RFQ 用と、要求事項や明細の属性を使う大型案件用など)
- 交渉テンプレートを作る(スタイル、既定の条件、要求事項、明細属性)
- 交渉と落札の承認ルールを設定する(承認ワークフロー)
- 落札後に作る購買文書の種類(PO・包括購買契約・契約購買契約)と、使う文書スタイルを決める
2. 交渉から購買文書まで
Section titled “2. 交渉から購買文書まで”- ソーシング作業領域で交渉を作成し、明細(品目・数量・目標価格など)を入れる。明細が多い場合は FBDI の Import Negotiation Lines で取り込む
- 招待する仕入先(仕入先・サイト・連絡先)を選ぶ。招待先には仕入先ポータルのユーザーが必要になる
- 公開後、仕入先の回答を待つ。明細の多い回答はスプレッドシートで受け渡しできる(ジョブの例:Import Response Lines、Export Response Lines)
- 締切後、回答を比較・採点し、明細ごとに落札する。落札もスプレッドシートで一括処理できる(Export Award Lines、Import Award Lines)
- 落札を承認し、結果を通知して落札を完了する
- 落札結果から購買文書を作成する。PO は一回限りの購入、包括購買契約は単価契約として以後の依頼・PO が参照する
3. 調達契約(Procurement Contracts)
Section titled “3. 調達契約(Procurement Contracts)”調達契約は、購買文書や交渉に 契約条項(Contract Terms) を付けて管理する機能です。
| 要素 | 内容 |
|---|---|
| 契約条項ライブラリ(Contract Terms Library) | 条項(Clause)、セクション、変数、契約テンプレートを管理する |
| 契約テンプレート | 文書の種類(PO・契約・交渉など)に合わせた条項の組合せ |
| Contract Expert | 文書の属性や質問への回答に応じて、条項を自動で追加するルール |
| 標準外の条項(逸脱) | テンプレートから外れた条項。承認ルールで法務承認に回せる |
| 契約書と補足文書 | 契約書本体や補足文書を購買文書に添付して管理する |
実装の手順です。
- 契約を扱う BU で、Supplier Contract Management 業務機能のプロパティを設定する(条項の採番や採用などの動作。項目はリリースにより異なるため公式ドキュメントで確認)
- 契約条項ライブラリで条項とセクションを作り、承認する
- 契約テンプレートを作り、条項を並べる。条件で条項を足す場合は Contract Expert のルールを作る
- 購買文書(PO・契約)や交渉にテンプレートを適用する。購買文書の画面で条項を追加・編集できる
- 標準外の条項を含む文書を法務承認に回す承認ルールを設定する
- 契約管理者を調達エージェントにし、必要なロール(Procurement Contract Administrator など)を付与する
購買文書には、Enterprise Contracts のマスター契約(Master Contract)を関連付けることもできます。電子署名が必要な契約は、署名の準備と状況の更新(Refresh Document Signature Status)を運用に組み込みます。
交渉は、設定前に設計シートで方針をそろえると手戻りが減ります。机上演習用の例です。
交渉タイプ : RFQ(2 段階評価は使わない)交渉スタイル : JP_標準RFQ(要求事項あり、明細属性あり)招待仕入先 : 既存 3 社+新規 1 社(新規は事前に登録と承認を済ませる)要求事項と配点 : 品質体制 30 点、納期遵守実績 30 点、価格 40 点回答の公開範囲 : 封印(締切まで他社の回答は見えない)落札方針 : 明細ごとに最低価格者へ落札、ただし要求事項 40 点未満は失格落札後の文書 : 包括購買契約(有効期間 1 年、購買依頼 BU:JP02, JP03)承認 : 交渉承認なし/落札承認あり(総額 1,000 万円以上は部長)明細の取込(FBDI の Import Negotiation Lines)や、回答・落札のスプレッドシート処理は、明細数が多い案件で使います。FBDI の基本は FBDI を参照してください。
落とし穴とベストプラクティス
Section titled “落とし穴とベストプラクティス”- 交渉を必須にする基準(金額・カテゴリ・新規品目など)を社内規程と合わせて決めます
- 落札の結果は、単価契約にするなら包括購買契約、一回限りなら PO と、文書の種類を固定します
- 契約条項は「標準テンプレート+Contract Expert」で自動化し、例外(標準外条項)は承認で統制します
試験対策ポイント
Section titled “試験対策ポイント”- 対応する出題分野:調達の模擬テスト の「Setting up Sourcing」「Configuring Procurement Contracts」
- RFI・RFQ・オークションの違いと、落札から作れる購買文書の種類
- 交渉スタイル(機能の範囲)と交渉テンプレート(既定値)の違い
- 交渉のライフサイクル(公開 → 回答 → 評価 → 落札 → 承認 → 文書作成)と、改訂・新ラウンドの使い分け
- 契約条項ライブラリ(条項・テンプレート・Contract Expert)と、標準外条項の承認
公式ドキュメント
Section titled “公式ドキュメント”- Using Procurement(26D)
- Implement Procurement(機能領域の説明)
- Scheduled Processes for Procurement
- Import Negotiation Lines(FBDI)
- Set Up Business Unit for Supplier Contracts
- How can I add or edit contract terms for purchasing documents?
- How You Associate a Master Contract with a Purchasing Document
- Using Procurement Contracts
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