コンテンツにスキップ

決算タスク管理と補足データ管理

管理者の準備:組織単位・休日ルール・グローバル統合トークン・ガバナ・メール通知
→ タスク種別(自動/手動)の確認・作成
→ タスクを定義(先行タスク・担当者・承認者)して「テンプレート」に保存
→ テンプレートに暦日を割り当てて「スケジュール」を生成(状態:Pending)
→ スケジュールを Open にする → 担当者へメール通知
→ End User がタスクを完了/Approver が承認/問題は Alert
→ 管理者が監視・修正(ダッシュボード・レポート)

Fusion GL の Close Monitor は ERP の期間と各モジュールの締め状況を見るもので(期間締め)、Task Manager はその前後の連結・報告まで含む作業の段取りと進捗を見るものです。役割が違うので、併用します。

構成要素 内容 設計のポイント
組織単位(Organizational Units) 地域・エンティティ・BU・事業部などのグループ。階層で持てる 子会社や拠点の単位に合わせ、報告の切り口にする
休日ルール(Holiday Rules) 休日の日付の集まり。スケジュールの日付計算に使う 日本の祝日と、子会社の所在国の休日を分ける
タスク種別(Task Types) タスクの型。自動、または担当者を決めた手動 型を統一して作業の粒度をそろえる。合うものがなければ新規作成
タスクテンプレート(Task Templates) 複数の期間で使い回すタスクの集まり 月次・四半期・年次でテンプレートを分ける
スケジュール(Schedules) テンプレートに暦日を割り当てた、時系列のタスクの並び 期間ごとに生成する
割当 ユーザー・チーム・グループに割り当てる 個人名でなくチーム・グループにして異動に備える

必須の事前設定には、上の組織単位・休日ルールのほか、グローバル統合トークン(統合タスクで使う設定。詳細は公式で確認)、ガバナ(添付ファイルのサイズなどのシステム設定)、メール通知があります。

購読タイプで機能が異なります。EPM Enterprise には統合済みのエンドユーザー向け・自動化向けのタスクが最初から入っており、ほかの Oracle Fusion Cloud EPM のサービスや、クラウド以外の EPM アプリケーションにも拡張できます。EPM Standard は、ローカルの統合タスクがなく、統合タスクで拡張することもできません。

役割 できること 画面
Service Administrator/Power User テンプレートとタスクの作成、スケジュールの生成・変更、ダッシュボードでの監視 Applications > Task Manager
End User 担当タスクの確認・完了(アプリケーション、またはメールのリンクから) Home > Tasks
Approver タスクを確認して承認・却下 Home > Tasks

担当者の操作は、手順の確認、質問への回答、完了(Submit)、再割当、承認、却下、Alert の作成です。レポートとダッシュボードは Home から開き、タスクの実行状況を監視します。

  1. 利用者を登録し、ロールを割り当てます(ユーザーとロールの管理)。
  2. 組織単位、グローバル統合トークン、休日ルール、ガバナ、メール通知を設定します。
  3. 必要なタスクを確認し、タスク種別を用意します。
  4. 先行タスク・担当者・承認者を持つタスクを定義し、テンプレートとして保存します。
  5. テンプレートに暦日を割り当て、スケジュールを生成します。
  6. スケジュールの状態を Pending から Open に変えて、決算を開始します。
  7. 進捗を監視し、遅れや誤りは Alert や再割当で解消します。

メールを送るには、管理者がメール通知を有効にしておく必要があります。

決算スケジュールの設計例(架空)

Section titled “決算スケジュールの設計例(架空)”

月次の管理連結を、営業日ベースで組んだ例です。

営業日 タスク 種別 担当・承認
+1 子会社の GL 締め確認 手動 子会社経理
+3 FCC へ個別データを提出(取込) 手動または自動 子会社経理
+3 補足データの提出 手動 子会社経理
+4 会社間の差異の解消 手動 グループ経理
+5 為替レートの確定 手動 本社経理
+5 換算・連結の実行 手動または自動 連結担当
+6 連結結果のレビュー 手動(承認あり) 連結責任者が承認
+8 連結締め・報告資料への引渡し 手動 経理部長が承認

自動のタスクは、タスク種別(統合タスク)で FCC の処理を呼べるかどうかに依存します。使える種別の一覧と設定は、購読タイプによっても異なるため公式で確認してください。

補足データ管理(Supplemental Data Manager)

Section titled “補足データ管理(Supplemental Data Manager)”

補足データ管理は、勘定残高(連結データ)とは別に、注記・開示・分析に必要な補足的なデータを各社から集め、確認・更新・分析して報告に使う機能です。対象の例は、残高の内訳明細や注記用の数値です(設計上の整理で、実際の対象範囲は公式で確認してください)。

観点 考え方
何を集めるか 注記・開示の項目ごとに、必要なデータと粒度を一覧にする
誰が・いつ入力するか 提出する会社と期限を決め、Task Manager のタスクにする
承認 提出後にレビューや承認が必要かを決める
連結データとの突合 明細の合計が連結データ(例:GL 残高)と合うことを確認する
使い方 集めたデータを確認・更新・分析し、開示資料に使う

公式の概要(Supplemental Data Process Overview)では、流れは次のとおりです。

  1. 入力担当者が、ワークリスト(ホーム > Tasks > Worklist)からフォームを開き、期間がオープンになったらデータを手入力するか、CSV からフォームにインポートします。必要なコメントや質問への回答も入れます
  2. 検証(validation)を実行し、承認のために提出します
  3. 承認者がレビューして承認または却下します。承認は複数段階にできます
  4. 承認後、入力担当者は(ワークフローのオプションに応じて)集計結果を確認し、データを転記(post)します

Oracle Smart View for Office の Supplemental Data オプションからも、収集の管理やフォーム操作ができます(Smart View 側の拡張機能のインストールが必要)。データセット(Dataset)やコレクション(Collection)の定義、収集の期間と頻度、転記したデータが FCC のレポートや連結にどう渡るかは、確認できた公式ページに記載がないため、公式のガイドで確認してください。

そのほか、フォームやデータセットの作り方と権限は、リリースにより異なるため公式で確認してください。公式のチュートリアル「Reviewing, Updating, and Analyzing Supplemental Data in Financial Consolidation and Close」が出発点になります。

相手 内容 補足
Fusion GL(Close Monitor) ERP の締めの完了を、決算スケジュールの前提タスクにする 画面は別。完了の確認は人が行うか、統合タスクで設計する
Data Integration GL 残高の取込を決算の一工程にする 自動化できるかはタスク種別で確認(EPM データ統合)
ほかの EPM サービス EPM Enterprise では、ほかのサービスのタスクを接続できる Standard では不可

標準で、タスクの依存関係、担当・承認、メール通知、Alert、ダッシュボードとレポートが使えます。標準に足りないときは、タスク種別(統合タスク)の追加や、外部の工程管理システムとのつなぎ込みを検討します。作り込む前に、テンプレートの粒度と担当の割り方を変えて標準で運用できないかを確認します(標準機能とアドオンの考え方)。

落とし穴とベストプラクティス

Section titled “落とし穴とベストプラクティス”
  • テンプレートは月次・四半期・年次で分け、決算ごとに改善して育てます。
  • タスクは「誰が・何を・いつまでに・何をもって完了とするか」が分かる粒度にします。
  • 先行タスクで依存関係を表し、遅れが後続に波及する様子をダッシュボードで見ます。
  • Alert は原因と対応の記録として残し、翌月のテンプレートに反映します。
  • 補足データは、提出期限を Task Manager のタスクに紐づけます。
区分 名称 備考
画面 Applications > Task Manager、Home > Tasks 管理者・Power User/利用者
必須の事前設定 Organizational Units、Global Integration Tokens、Holiday Rules、Governors、メール通知 公式ガイドの各 Managing… の章
作成順 Task Types → Task Templates → Schedules スケジュールは Pending → Open
ロール Service Administrator/Power User、End User、Approver
参考 Sample Task Flows 公式のサンプルタスクフロー
  • 対応分野:FCC 模擬テスト の「決算タスクと補足データ」
  • Task Manager の構成:タスク種別(自動・手動)、テンプレート(使い回し)、スケジュール(テンプレート+暦日)、状態 Pending → Open。
  • ロールと画面:管理者・Power User がテンプレートを作る、End User が完了する、Approver が承認する。
  • 必須の事前設定:組織単位・グローバル統合トークン・休日ルール・ガバナ・メール通知。
  • 購読タイプの違い:EPM Enterprise は統合済みタスクと他サービスへの拡張があり、Standard はない。
  • 補足データ管理の目的(勘定残高以外の明細・注記データの収集)と、Task Manager との役割の違い。

本サイトは学習目的で個人が作成した非公式の教材であり、Oracle Corporation およびその関連会社とは関係ありません。内容の正確性は保証しません。最新の仕様・試験範囲は必ず公式ドキュメントと Oracle University の情報で確認してください。

模擬テストの問題は公開されている出題範囲(Exam Topics)と公式ドキュメントをもとに独自に作成したもので、実際の試験問題ではありません。

Oracle、Java、MySQL は Oracle Corporation およびその子会社、関連会社の米国およびその他の国における登録商標です。その他の製品名・会社名は各社の商標です。

© 2026 Fusion ERP 実装ラボ