ERP Integration Service(erpintegrations)による自動化
このページの REST の内容は 26A、SOAP の内容は 26D の公式ガイドで確認したものです。リリースで変わることがあるため、実装時は対象リリースのガイドを確認してください。
画面の手順と API の対応
Section titled “画面の手順と API の対応”画面での FBDI 取込は 3 つの手順でした(FBDI)。ERP Integration Service は、この手順と、その後の状況確認・ログ取得を API にしたものです。
画面の手順 API① File Import and Export で zip をアップロード ┐② Load Interface File for Import を実行 ├ importBulkData(1 回の呼び出し)③ インポート・プロセス(例:Import Payables Invoices)を実行 ┘④ スケジュール済プロセスで状態を見る ESSJobStatusRF⑤ ログ・出力を開く ESSJobExecutionDetailsRF公式の SOAP ガイドは、importBulkData を「指定した文書情報にもとづいて UCM にファイルをアップロードし、そのファイルをアプリケーションの表にロード・インポートする ESS ジョブを投入する操作」と説明しています。戻り値は ジョブ・リストの最初のジョブ(Load Interface File for Import)の要求 ID です。インポート・プロセスの結果は、この ID の状態だけでは判断できません(後述)。
REST と SOAP の対応
Section titled “REST と SOAP の対応”REST の finder 名と SOAP の操作名は一致しませんが、機能は対応しています。
| やりたいこと | REST(erpintegrations) |
SOAP(ErpIntegrationService) |
返るもの |
|---|---|---|---|
| 取り込む(アップロード+ロード+インポート) | POST importBulkData |
importBulkData |
最初のジョブの要求 ID |
| UCM にファイルを置くだけ | POST uploadFileToUCM |
uploadFileToUcm |
文書 ID |
| ESS ジョブを 1 本投入する | POST submitESSJobRequest |
submitESSJobRequest |
要求 ID |
| ジョブを投入し、ログ・出力を UCM に置く | POST exportBulkData |
exportBulkData |
要求 ID |
| 状況を見る | GET finder=ESSJobStatusRF |
getESSJobStatus |
状況 |
| 子ジョブを含む実行の詳細を見る | GET finder=ESSExecutionDetailsRF |
getESSExecutionDetails |
詳細 |
| ログ・出力を取得する | GET finder=ESSJobExecutionDetailsRF |
downloadESSJobExecutionDetails |
zip(Base64) |
| UCM の文書を取得する | GET finder=DocumentRF |
getDocumentForDocumentId |
文書の内容 |
| ファイル名の先頭で文書 ID を探す | GET finder=DocumentIdsByFilePrefixRF |
getDocumentIdsForFilePrefix |
文書 ID |
公式は、同等の REST があれば REST の利用を勧めています。SOAP の XML 例と WS-Security は SOAP Web サービス にあります。
- 統合専用のユーザーを作り、人のユーザーと分けます。OIC の ERP Cloud アダプタのガイドが挙げるロールは、Integration Specialist(ジョブ・ロール)、連携対象のデータ・アクセス、ログ・出力の取得に使う AttachmentsUser です(認証・認可)。
- 取り込むジョブを実行できる業務の権限(AP なら請求書取込のジョブロール)と、UCM アカウントへのアクセスも必要です。必要なロールは各製品のセキュリティ・リファレンスで確認します。
- 権限が足りないと 403 などのエラーになります。本番では、必要な権限だけを持つカスタムロールにします。
REST の erpintegrations
Section titled “REST の erpintegrations”- エンドポイントは
https://<your-pod>.fa.<region>.oraclecloud.com/fscmRestApi/resources/11.13.18.05/erpintegrationsです。取込・実行は POST、状況・ログの取得は GET(finder)です。 - 公式の属性表は Content-Type に
application/jsonを挙げ、curl の例ではapplication/vnd.oracle.adf.resourceitem+jsonを使っています。このサイトのモックはどちらも受け付けます。 - 本文の属性は、公式の定義ではすべて文字列型(string)で、必須の印はありません。実際に必要な項目は OperationName ごとに決まります。REST では
ReqstIdも文字列で返ります(例:"14258")。
POST:4 つのオペレーション
Section titled “POST:4 つのオペレーション”OperationName に次のどれかを指定します。公式の例が確認できるのはこの 4 つです。
| OperationName | 主な入力 | 返るもの | 用途 |
|---|---|---|---|
importBulkData |
DocumentContent、FileName、ContentType、DocumentAccount、JobName、ParameterList(ほか NotificationCode、CallbackURL、JobOptions) |
ReqstId |
FBDI の取込 |
uploadFileToUCM |
DocumentContent、FileName、ContentType、DocumentAccount |
DocumentId |
UCM にファイルを置くだけ |
submitESSJobRequest |
JobPackageName、JobDefName、ESSParameters |
ReqstId |
任意の ESS ジョブの投入 |
exportBulkData |
JobName、ParameterList(ほか NotificationCode、CallbackURL、JobOptions) |
ReqstId |
ジョブを実行し、ログ・出力を zip にして UCM に置く(アウトバウンド向け) |
importBulkData の項目
Section titled “importBulkData の項目”| 項目 | 内容 | 例 |
|---|---|---|
DocumentContent |
zip の中身を Base64 にした文字列。改行を含めない 1 行で渡す | (長い文字列) |
FileName |
ファイル名。ログや UCM で識別するので、日付と連番を入れる | ApInvoices_20261015_01.zip |
ContentType |
ファイルの種類。FBDI の zip は zip |
zip |
DocumentAccount |
アップロード先の UCM アカウント。画面の表記(fin/payables/import)の各階層の後ろに $ を付けた形 |
fin$/payables$/import$ |
JobName |
「ジョブ・パッケージ名,ジョブ定義名」をカンマでつなぐ。取込後に実行するインポート・プロセスを指す | oracle/apps/ess/financials/payables/invoices/transactions,APXIIMPT |
ParameterList |
インポート・プロセスのパラメータをカンマ区切りで並べた 1 つの文字列(次節) | |
CallbackURL |
完了時に呼ばれる、自前の Web サービスの URL。不要なら #NULL |
#NULL |
NotificationCode |
通知の 2 桁コード(次節)。不要なら #NULL |
10 |
JobOptions |
取込の処理を指定する キー=値 のカンマ区切り(次節) |
DocumentAccount は、公式の例が AP の fin$/payables$/import$ です。ほかの取込でも同じ書き方になるかは、FBDI ガイドのアカウントを確認したうえで、テスト環境で試します。
ParameterList と #NULL
Section titled “ParameterList と #NULL”ParameterListは、JobName で指定したジョブのパラメータを ジョブ定義の順番どおり に並べたものです。公式の説明は「渡さないパラメータの位置は空にする」で、例では#NULLが入っています。#NULLは「この位置のパラメータは渡さない」を表すプレースホルダです。位置が意味を持つため、渡さない位置も省略できません。1 つ数え間違えると、BU 名がソースの欄に入るように、値が別のパラメータに入ります。- 公式の AP の例(Import Payables Invoices)は 13 要素です。2 番目が BU 名、8 番目がソース、12 番目が
1で、ほかは#NULLです。並びと意味はジョブ定義で決まる ので、自環境のジョブ定義で確認します(ESS の「ジョブ定義のパッケージ名・定義名・パラメータ順」)。 - 値にカンマを含む名称(BU 名など)の扱いは、
importBulkDataについては公式ガイドで確認できていません。SOAP のexportBulkDataのparameterListには、値にカンマを含むときはその値を二重引用符で囲む、という説明があります(26D)。カンマを含まない名称で設計するのが安全です。
NotificationCode・JobOptions・CallbackURL
Section titled “NotificationCode・JobOptions・CallbackURL”NotificationCode は通知の 2 桁コードです(SOAP ガイドの説明)。
| 桁 | 意味 |
|---|---|
| 1 桁目(方法) | 1=メール、2=ベル、3=メールとベルの両方 |
| 2 桁目(条件) | 0=成功でも失敗でも、1=成功したとき、2=失敗したとき |
公式の例の 10 は「メール、常に」です。通知が使えるのは、loadAndImportData、importBulkData、exportBulkData、extractAndPurge の各オペレーションです。通知は人が読むためのもので、自動処理の完了判定には使いません。
JobOptions は、取込の処理とログ・出力の扱いを指定する キー=値 のカンマ区切りです。公式の REST の例は InterfaceDetails=1,ImportOption=Y ,PurgeOption = Y,ExtractFileType=ALL(原文のまま空白あり)、SOAP の例は ImportOption=Y, ExtractFileType=ALL, InterfaceDetails=1 です。公式ガイドの説明は「インバウンドの一括データ処理のバリエーションと、処理時に生成される出力ファイルの種類を指定する」とだけあり、各キーの詳細は載っていません(My Oracle Support の Doc ID 2102800.1 が参照先です)。キー名からは次のように読めますが、挙動は実機で確認してください。
InterfaceDetails:取込の種類(インタフェース)を示す値。公式の AP の例では1ImportOption:ロードの後にインポートまで実行するかPurgeOption:取込後にインタフェース表をパージするかExtractFileType:取り出すログ・出力の種類(ALLなど)
CallbackURL は、完了時にジョブの状況を受け取る、自前の Web サービスの URL です。Fusion(クラウド)から呼ばれるため、受け口に到達できる経路が必要です。使わないときは #NULL にします。コールバックで届くメッセージの項目(要求 ID や状態をどんな名前で運ぶか)は、確認した REST ガイド(26A)と SOAP ガイド(26D)の ErpIntegrationService のページには書かれていません。受け口を作るときは、対象リリースの WSDL と公式のサンプルで確認してください。OIC のアダプタ・ガイドは、importBulkData を直接呼んでコールバックを受け取るには jobOptions に値の設定が必要だとしています(接続とアダプタ)。
GET:finder で状況・ログ・文書を取得する
Section titled “GET:finder で状況・ログ・文書を取得する”形式は ?finder=<finder名>;<変数>=<値>,<変数>=<値> です。公式の GET のガイドにある finder は次のとおりです。
| finder | 変数 | 返るもの |
|---|---|---|
ESSJobStatusRF |
requestId |
ESS ジョブの状況(RequestStatus) |
ESSJobExecutionDetailsRF |
requestId、fileType |
ログ・出力の zip(DocumentContent、Base64) |
ESSExecutionDetailsRF |
requestId、jobOptions |
子ジョブを含む実行の詳細 |
DocumentRF |
docId |
UCM の文書の内容 |
DocumentIdsByFilePrefixRF |
filePrefix、docAccount、comment |
ファイル名の先頭が一致する文書の ID |
PrimaryKey |
OperationName |
オペレーションの定義 |
fileTypeは、LOGが「ログと出力の両方」、OUTが「出力だけ」です。指定しないと両方が返ります。公式の REST ガイド(26A)に書かれている値はこの 2 つだけで、ALLは載っていません。- SOAP の
downloadESSJobExecutionDetailsのfileTypeは意味が違い、log(ログ)、out(出力)、all(両方。既定)です(26D)。REST と SOAP で同じつもりで値を使い回さないでください。 ESSExecutionDetailsRFのjobOptionsは、公式の説明では「将来の利用のため」です。通常は指定しません。DocumentIdsByFilePrefixRFは、投入が成功したか分からないときに、アップロード済みの文書を探すのに使えます(後述の二重投入の対策)。
RequestStatus の扱い
Section titled “RequestStatus の扱い”ESSJobStatusRF の RequestStatus が取りうる値は、REST ガイド(26A)に一覧がありません(RequestStatus と StatusCode は説明が「ESS ジョブの現在の状態(のコード)」とあるだけです)。SOAP の getESSJobStatus も、戻り値は文字列 result で、値の一覧はありません(26D)。ESS の状態(ESS の状態の一覧)に対応する値が返ると考えて、判定は「終了状態の集合に入ったら終わり、入っていなければまだ」の形で書きます。
- 終了状態:Succeeded、Warning、Error、Canceled、Expired、Validation Failed、Finished
- Completed(後処理中)や Blocked、Hold、Paused は 終了ではありません
- 実機の値の綴りは、テスト環境で 1 回確認します。このサイトのモックは
WAIT→RUNNING→SUCCEEDED/ERROR/WARNINGを返します
SOAP の ErpIntegrationService
Section titled “SOAP の ErpIntegrationService”- WSDL は
https://<ホスト>/fscmService/ErpIntegrationService?WSDLです。REST と同じ機能に加え、extractAndPurge(取込結果の出力を UCM に置き、インタフェース表をパージする。Web サービスのコールバックと通知付き)などがあります。 - importBulkData の引数は構造化されています。
document(Base64 の中身、ファイル名、コンテンツ・タイプ、アカウントなど)、jobDetails(ジョブ定義名、パッケージ名、パラメータ・リスト)、notificationCode、callbackURL、jobOptionsです。戻り値は long で、最初のジョブの要求 ID です。 loadAndImportDataとdownloadExportOutputは非推奨と案内されています。それぞれimportBulkData、downloadESSJobExecutionDetailsを使います。
OIC の ERP アダプタとの関係
Section titled “OIC の ERP アダプタとの関係”OIC のアダプタは、直接呼び出しで自前に書く部分(接続、認証、呼び出し、完了の受け取り)を、設定で肩代わりします。
| 観点 | OIC の ERP Cloud アダプタ | 直接呼び出し(REST/SOAP) |
|---|---|---|
| 取込の呼び出し | アクション Import Bulk Data into Oracle ERP Cloud。ジョブは画面で選ぶ | importBulkData を自分で組み立てる |
| 完了の受け取り | Enable Callback を選ぶと ErpImportBulkDataEvent が発行され、コールバック統合が起動する |
ポーリング、または CallbackURL |
| ログ・出力の取得 | Extract File(All/Error/Log/Out/None)、コールバック側の Download Options | ESSJobExecutionDetailsRF |
| 向く場面 | OIC がある。スケジュールやファイル処理と組み合わせる | 移行ツール、スクリプト、OIC 以外のミドルウェア |
| 注意 | 公式は直接呼び出しよりアダプタを推奨 | コールバックには jobOptions の設定が必要 |
- アダプタの使い方は 接続とアダプタ、スケジュール統合との組み合わせは スケジュール統合とファイル処理 と OIC 演習1 を参照してください。
- OIC の取込に使う zip は、CSV に加えて、ジョブ名とパラメータを書いた manifest/properties ファイルを含む形が案内されています。公式 REST ガイドの例の zip にも、CSV のほかに
.PROPERTIESファイルが入っています(中身は「ジョブ・パッケージ名,ジョブ定義名,名前,パラメータの並び」)。 - ビジネスイベントには、取込の完了を知らせる ERP Integration Inbound と、
exportBulkDataの完了を知らせる ERP Integration Outbound があります(ビジネスイベント)。
設計パターン
Section titled “設計パターン”ポーリングとコールバック
Section titled “ポーリングとコールバック”| 方式 | 仕組み | 長所 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| ポーリング | ReqstId で ESSJobStatusRF を一定間隔で呼ぶ |
受け口が不要で、社内ネットワークの内側から動かせる。実装が単純 | 待つ間も呼び出しが続く。間隔と上限時間の設計が要る |
コールバック(CallbackURL) |
完了時に、Fusion が自前の Web サービスを呼ぶ | 呼び出しが少なく、完了をすぐ知れる | 受け口を用意し、認証と到達経路を設計する。届かない場合に備える |
| ビジネスイベント(OIC) | ErpImportBulkDataEvent を購読する統合が起動する |
OIC の中で完結する | OIC が前提。イベントの欠落・重複を想定する |
どれを選ぶかは、完了の通知を受ける側の都合で決まります。移行ツールやバッチスクリプトはポーリングで十分です。常時動くサービスや OIC があるなら、コールバックを主にして、一定時間たっても通知が来ない投入だけをポーリングで確認する 併用 が堅実です。
ポーリングの設計
Section titled “ポーリングの設計”- 終了状態の集合で判定する:Completed や Blocked で打ち切りません。
- 間隔は短く始めて伸ばす:最初は数秒〜十数秒おきにし、長いジョブでは間隔を広げます。値は公式の基準がないので、リハーサルの実測で決めます。
- 上限時間を決める:超えたら「状態不明」として運用に通知します。ジョブは Fusion 側で動き続けている可能性があるため、再投入せず、
ReqstIdで確認し直します。 - ポーリングの失敗は再試行する:429・503・タイムアウトは待ってから再試行します(401・403 は再試行しても直りません)。
二重投入を防ぐ
Section titled “二重投入を防ぐ”POST の importBulkData がタイムアウトしても、Fusion 側では受け付けられている可能性があります。そのまま再送すると、同じファイルを二重にロードしてしまいます。
- 応答を受け取れたら、すぐ
ReqstIdを記録します。受け取れなかったときは、再送の前にDocumentIdsByFilePrefixRF(FileName の先頭で UCM の文書を探す)やスケジュール済プロセスの画面で、投入済みかを確認します。 - FileName に日付と連番を入れ、取込のまとまりを識別する値(AP の Import Set、GL の Group ID)を毎回一意にします。
- 「ファイル名・
ReqstId・投入時刻・結果」を台帳に残します。
後続ジョブのつなぎ方と並列
Section titled “後続ジョブのつなぎ方と並列”- 取込の後の検証・会計などのジョブは、ESS のプロセス・セット、完了を確認してからの
submitESSJobRequest、OIC のオーケストレーションのいずれかでつなぎます(ESS)。 - 大量データは、ファイルを分割して Import Set(GL なら Group ID)を分け、並列に投入します。ESS の同時実行数と、同じジョブの自己非互換(Blocked)を考慮して、投入側で並列数を絞ります(移行設計 の「性能」)。
エラー時の調べ方
Section titled “エラー時の調べ方”切り分けの表
Section titled “切り分けの表”| 段階 | 症状 | 見る場所 | 対処 |
|---|---|---|---|
| 呼び出し自体 | 400、401、403、404、415 | 応答本文のメッセージ | JSON・Base64・必須項目・JobName の形式・Content-Type・認証・権限を直して再送する(再試行では直らない) |
| 一時的な障害 | 429、500、503、タイムアウト | 応答のステータス、Retry-After |
間隔を空けて再試行する。POST は二重投入に注意する |
| ジョブが Error | ESSJobStatusRF が ERROR |
ESSJobExecutionDetailsRF のログ |
ログのエラーから原因を特定する |
| ロードの失敗 | 子ジョブ(ロード)が Error | ESSExecutionDetailsRF、ログ |
zip の中身・ファイル名・列数を確認し、CSV を作り直して再投入する |
| インポートで拒否 | ジョブは終了、一部の行が拒否 | インポート・プロセスの出力、インタフェース表 | Correct Import Errors で直して再インポート、またはパージして再ロード |
| 終わらない | Wait や Blocked のまま | スケジュール済プロセスの Status Details | 非互換の相手の終了を待つ、または取り消す |
- 呼び出しのたびに
ReqstIdを記録しておきます。調査はここから始まります。 ESSJobStatusRFで状態を確認します。- 終了していれば、
ESSJobExecutionDetailsRF(fileType=LOG)で zip を取得し、ログ(log)と出力(out)を読みます。zip の中のファイル名はジョブによって違うので、拡張子で扱います。 ESSExecutionDetailsRFで、どのジョブが失敗したかを見ます。取込の複数のジョブのうち、親(ロード)だけを見て成功と判断しません。- 画面でも同じ ID を確認できます。ナビゲータ > ツール > スケジュール済プロセスで検索し、Process Details のログ・出力を開きます。
- 業務データは、インタフェース表の行(FBDI の SQL)と Correct Import Errors で確認します。
- それでも分からないときは、
ReqstId、投入時刻、JobName、ParameterList、ログを添えて Oracle サポートに問い合わせます。
importBulkData を呼ぶ(curl)
Section titled “importBulkData を呼ぶ(curl)”export FA_HOST="https://<your-pod>.fa.<region>.oraclecloud.com"export API="$FA_HOST/fscmRestApi/resources/11.13.18.05"# FA_USER と FA_PASS は環境変数に設定済みとする(コードに直書きしない)
# base64 < ファイル | tr -d '\n' は、改行のない 1 行の Base64 を作る書き方(Linux・macOS 共通)curl -s -u "$FA_USER:$FA_PASS" \ -H "Content-Type: application/json" \ -X POST "$API/erpintegrations" -d @- <<EOF{ "OperationName": "importBulkData", "DocumentContent": "$(base64 < ApInvoices_20261015_01.zip | tr -d '\n')", "ContentType": "zip", "FileName": "ApInvoices_20261015_01.zip", "DocumentAccount": "fin\$/payables\$/import\$", "JobName": "oracle/apps/ess/financials/payables/invoices/transactions,APXIIMPT", "ParameterList": "#NULL,JP01 Business Unit,#NULL,#NULL,#NULL,#NULL,#NULL,External,#NULL,#NULL,#NULL,1,#NULL", "CallbackURL": "#NULL", "NotificationCode": "10"}EOF# → 応答の ReqstId を控える。ParameterList の並びは自環境のジョブ定義で確認するJobOptions は、ここでは省略しています。必要な値は My Oracle Support の Doc ID 2102800.1 と、OIC アダプタのガイドで確認します。
公式の例には、submitESSJobRequest でロード用のジョブを直接投入するものと、exportBulkData があります。
{ "OperationName": "submitESSJobRequest", "JobPackageName": "oracle/apps/ess/financials/commonModules/shared/common/interfaceLoader", "JobDefName": "InterfaceLoaderController", "ESSParameters": "1,10420,N,N"}{ "OperationName": "exportBulkData", "JobName": "oracle/apps/ess/financials/commonModules/shared/common/interfaceLoader,InterfaceLoaderPurge", "ParameterList": "1,27921,#NULL,#NULL,#NULL,ORA_FBDI,USER,#NULL,#NULL", "CallbackURL": "#NULL", "NotificationCode": "10", "JobOptions": "ExtractFileType=ALL"}状況とログを取る(curl)
Section titled “状況とログを取る(curl)”REQ_ID="14258" # importBulkData の応答の ReqstId(値は例)
# 状況curl -s -u "$FA_USER:$FA_PASS" \ "$API/erpintegrations?finder=ESSJobStatusRF;requestId=$REQ_ID&onlyData=true"
# ログと出力(fileType=LOG はログと出力、OUT は出力だけ)。DocumentContent が Base64 の zipcurl -s -u "$FA_USER:$FA_PASS" \ "$API/erpintegrations?finder=ESSJobExecutionDetailsRF;requestId=$REQ_ID,fileType=LOG&onlyData=true"完了を待つ関数(Python)
Section titled “完了を待つ関数(Python)”動く最小例です。完全なスクリプト(投入・ログ取得・エラー処理)は 自動化演習 にあります。
import time
import requests
# ESS の終了状態(Completed・Blocked などは含めない)。綴りは実機で確認するTERMINAL = {"SUCCEEDED", "WARNING", "ERROR", "CANCELED", "CANCELLED", "EXPIRED", "VALIDATION_FAILED", "FINISHED"}
def wait_for_job(api, auth, req_id, interval=10, timeout=1800): """終了状態になるまで待ち、その RequestStatus を返す。時間切れなら TimeoutError""" deadline = time.monotonic() + timeout while time.monotonic() < deadline: r = requests.get( f"{api}/erpintegrations", auth=auth, params={"finder": f"ESSJobStatusRF;requestId={req_id}", "onlyData": "true"}, timeout=30, ) r.raise_for_status() items = r.json().get("items", []) status = (items[0].get("RequestStatus") or "").upper().replace(" ", "_") if items else "" if status in TERMINAL: return status time.sleep(interval) raise TimeoutError(f"要求 ID {req_id} が {timeout} 秒以内に終了しませんでした")実務での拡張ポイントです。
- 一時的なエラー(429・503・タイムアウト)の再試行と、
Retry-Afterの尊重 - 間隔を伸ばす(指数バックオフ)。上限時間を超えたら「状態不明」として通知する
- 終了後に
ESSJobExecutionDetailsRFでログを取得して保存し、結果を台帳に記録する
落とし穴とベストプラクティス
Section titled “落とし穴とベストプラクティス”- 設定値は外に出す:
JobName、ParameterList、DocumentAccountは、コードではなく設定ファイルと設計書で管理します。 - ログ zip は保存する:失敗時だけでなく、成功時のログと出力も監査用に残します。
- 段階を踏んで試す:このサイトのモックで流れを確認し、テスト環境で実ジョブを動かし、最後に本番へ進みます。
- ジョブ運用表に載せる:投入ユーザー、スケジュール、前提ジョブ、通知、失敗時の対応を ESS のジョブ運用表で管理します。
試験対策ポイント
Section titled “試験対策ポイント”- OIC 模擬テスト:ERP Cloud アダプタの Import Bulk Data into Oracle ERP Cloud、コールバック(
ErpImportBulkDataEvent)、ERP Integration Inbound/Outbound イベント - AP 模擬テスト・GL 模擬テスト:外部システムからの取込の流れ(FBDI の 2 段階と、その自動化)
覚えておくことです。
- OperationName は
importBulkData、uploadFileToUCM、submitESSJobRequest、exportBulkDataの 4 つ - importBulkData が返す要求 ID は、最初のジョブ(Load Interface File for Import)のもの
- NotificationCode は 2 桁(方法 1=メール・2=ベル・3=両方、条件 0=常に・1=成功・2=失敗)。不要なら
#NULL #NULLは、その位置のパラメータを渡さない印。ParameterListは位置で意味が決まる- finder は
ESSJobStatusRF(状況)、ESSJobExecutionDetailsRF(ログ・出力)、ESSExecutionDetailsRF(子ジョブを含む詳細)、DocumentRF(文書)
公式ドキュメント
Section titled “公式ドキュメント”- Create an inbound or outbound set of data(erpintegrations POST、26A)
- Get all job details(erpintegrations GET、26A)
- ERP Integration Service(SOAP Web Services for Financials、26D)
- External Data Integration Services for Importing Data(26C)
- Invoke a File-Based Data Import (FBDI) Job(OIC の ERP Cloud アダプタ)
- My Oracle Support:Using External Data Integration Services for Oracle ERP Cloud(Doc ID 2102800.1。JobOptions などの詳細。公式ガイドが参照先として挙げています)
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