従来型の拡張(サンドボックス・ページ構成・Application Composer)
従来型の拡張ツール
Section titled “従来型の拡張ツール”| ツール | 変えるもの | 主な利用場面 | Redwood ページ |
|---|---|---|---|
| サンドボックス(Sandboxes) | 変更を試すための隔離された作業場所 | すべての従来型ツールの土台。公開するまで他のユーザーに影響しない | VBS の拡張でも、未公開のデータモデル変更を使うときにワークスペースへ紐付ける |
| Page Composer | 画面の部品の表示・非表示、並び、プロパティ | 従来型ページの項目を隠す・並べ替える | 使えない(VBS を使う) |
| Structure | ナビゲータのメニュー、ホームのアイコン | メニューの整理、外部リンクの追加 | ― |
| User Interface Text | 画面の文言 | 用語を社内用語に置き換える(全ページ一括も可) | Redwood のメッセージやページ・タイトルの変更にも使う |
| Application Composer | カスタム項目・カスタム・オブジェクト、トリガー、検証、ワークフロー(Groovy) | 主に CX のデータモデルと業務ロジック | データモデルを作り、画面は VBS で出す |
ほかに、ロゴや配色を変える Appearance などのツールもあります。使えるツールはリリースと製品によって異なるため、公式ガイド「Configuring and Extending Applications」で確認してください。
サンドボックスの考え方
Section titled “サンドボックスの考え方”サンドボックスは「本番の画面に影響させずに変更を試す場所」です。
- サンドボックスを作り、使うツールを選びます。
- サンドボックスに入った状態(アクティブ)で、各ツールで変更します。変更はそのサンドボックスに入っているユーザーにだけ見えます。
- 確認が済んだら公開(Publish)し、全員に反映します。
- 他のサンドボックスが先に公開された場合などは、最新の状態に合わせる(Refresh)必要があります。
VBS との関係では、Application Composer などでの未公開のデータモデル変更を、VBS のワークスペースに紐付けて使えます。公式ドキュメントは次の運用を勧めています。
- サンドボックスに紐付けたブランチで作業し、終わるまで同じブランチとサンドボックスの組み合わせを使う
- 別のデータモデル案を試すときは、新しいブランチに別のサンドボックスを紐付ける。ブランチとサンドボックスの組ごとにワークスペースを分ける
- サンドボックスは、拡張の公開と同時か直前に公開する
Page Composer
Section titled “Page Composer”Page Composer は、従来型ページの部品を画面上で編集するツールです。項目やリージョンの表示・非表示、並び替え、ラベルなどのプロパティ変更ができます。サンドボックスをアクティブにしてから、ユーザー名のメニュー(Settings and Actions)の編集メニューで開きます。変更を全員に適用するか、特定のジョブ・ロールに適用するかを選べるページもあります(編集できる範囲と方法はページにより異なるため公式ドキュメントで確認)。
HCM・SCM の Redwood 拡張ガイドの比較表では、Page Composer は従来型(レスポンシブ)ページ専用で、Redwood ページには使えないと明記されています。Redwood ページでは、同じ目的(項目の表示・必須・並び替え)を VBS の Express モードで実現します。
Structure と User Interface Text
Section titled “Structure と User Interface Text”- Structure:ナビゲータのグループ・ページの並びや表示、ホーム画面のアイコンを構成します。社内ポータルなど外部ページへのリンクも追加できます。
- User Interface Text:画面の単語・文言を置き換えます。たとえば「従業員」を「社員」に一括で置き換えるような、用語の統一に使います。Redwood ページのメッセージやページ・タイトルの変更にも使われます。
Application Composer と Groovy
Section titled “Application Composer と Groovy”Application Composer は、ブラウザ上でデータモデルと業務ロジックを拡張するツールです。
| 機能 | 内容 |
|---|---|
| カスタム項目 | 標準オブジェクトに項目を追加する(API 名に _c が付く) |
| カスタム・オブジェクト | 独自のオブジェクト(表に相当)を作る。REST API も使えるようになる |
| トリガー・検証ルール | 保存時などの処理、入力値の検証を Groovy で書く |
| オブジェクト・ワークフロー | 条件に応じて項目更新・通知などを行う |
- 主な利用製品:CX(Sales、Service など)が中心です。SCM でも一部の領域で使われます。どのアプリケーション・オブジェクトが対象かは、Application Composer の画面と製品ごとのドキュメントで確認します。
- Groovy:Java に近いスクリプト言語です。Application Composer で使えるのは安全のために制限された範囲で、使える関数・クラスは公式の Groovy スクリプトのリファレンスに従います。
- VBS との役割分担:Application Composer でデータモデル(項目・オブジェクト)を作り、Redwood の画面にはそれを VBS で出します。公式ドキュメントも「データモデルの変更は Application Composer で先に行い、VBS で UI に出す」順序を示しています。
ERP での適用範囲
Section titled “ERP での適用範囲”ERP(財務・調達)の案件では、従来型の拡張は次のように使い分けるのが一般的です。
| 要件 | 主な手段 |
|---|---|
| 取引・マスタに項目を足す | 付加フレックスフィールド(DFF)、拡張可能フレックスフィールド(EFF、対応オブジェクトのみ) |
| 従来型ページの項目を隠す・並べ替える | Page Composer(サンドボックス内) |
| Redwood ページの表示・必須・既定値 | VBS(Express モードのビジネス・ルール) |
| メニューの整理 | Structure |
| 社内用語への置き換え | User Interface Text |
| 業務ロジック(承認の経路など) | 承認ルールなどの設定(承認ワークフロー) |
| 帳票・抽出 | BI Publisher、OTBI(レポーティングツールの全体像) |
ERP の業務オブジェクトでは Application Composer を使う場面は限られます。項目追加の設計は フレックスフィールドと値セット を参照してください。
設定・実装の手順
Section titled “設定・実装の手順”従来型ページの項目を隠す(Page Composer の例)
Section titled “従来型ページの項目を隠す(Page Composer の例)”- サンドボックスを作り、Page Composer を使うツールとして選んで、サンドボックスに入ります。
- 対象の従来型ページを開き、ユーザー名のメニュー(Settings and Actions)から編集メニューを開いて Page Composer に入ります。
- 隠したい項目やリージョンを選び、表示のプロパティを変更します。
- サンドボックスの中で、対象ロールのユーザーの見え方を確認します。
- サンドボックスを公開して全員に反映します。
Redwood へ切り替える前の棚卸し
Section titled “Redwood へ切り替える前の棚卸し”- 従来型ページで行っている変更(Page Composer、HCM の Transaction Design Studio など)を一覧にします。
- Redwood 版のページで、同じことが VBS の Express モード(ビジネス・ルール、ページ・プロパティ)でできるかを確認します。
- できないもの(例:HCM・SCM の Redwood 拡張ガイドで「サポート外」とされている書式の変更など)は、要件そのものを見直します。
- Redwood 版を有効にする時期に合わせて、VBS の拡張を作り、テスト環境で確認してから公開します。HCM のように、Redwood ページを有効にすると、同じビジネス・オブジェクトを使う他のページ向けのルールを無効にする必要がある製品もあります。
環境間の移送
Section titled “環境間の移送”- 従来型ツールで作った公開済みの変更(サンドボックスで公開したもの)は、Fusion の構成の移送機能(Configuration Set Migration など)で別の環境へ移します。
- 設定データ(設定および保守の設定)は、機能設定マネージャの構成パッケージで移送します(機能設定マネージャ(FSM))。
- VBS の拡張は、VBS のデプロイ(パイプラインや Manage Extension Lifecycle)で配布します。
手段ごとに移送の仕組みが違うため、移送計画では「どの変更を、どの仕組みで、どの順番で移すか」を一覧にします。具体的な画面操作は、リリースにより異なるため公式ドキュメントで確認してください。
Application Composer の Groovy(例)
Section titled “Application Composer の Groovy(例)”次は、カスタム・オブジェクトのトリガーと検証ルールのイメージです。項目名(_c が付いた API 名)と使える関数は、実際のオブジェクトと公式リファレンスで確認してください。
// 見積金額が 100 万円以上なら、優先度を HIGH にするif (EstimatedAmount_c != null && EstimatedAmount_c >= 1000000) { setAttribute('Priority_c', 'HIGH')}// 終了日は開始日以降であることreturn (EndDate_c == null || StartDate_c == null || EndDate_c >= StartDate_c)移行前の棚卸しシート
Section titled “移行前の棚卸しシート”ID,従来型ページ,現在の変更,手段,Redwood での代替,判定CL-01,購買依頼の作成,「緊急区分」を必須表示,Page Composer,VBS Express のフォーム・ルール(Required),代替可CL-02,仕入先の照会,項目の並び替え,Page Composer,ページ・プロパティ/ルール・セット(ページによる),要確認CL-03,ナビゲータ,社内ポータルへのリンク,Structure,Structure(継続),継続CL-04,請求書の照会,金額を赤字の太字で表示,Page Composer,書式の変更は対象外の可能性が高い,要件見直し落とし穴とベストプラクティス
Section titled “落とし穴とベストプラクティス”- サンドボックスは目的ごとに作り、長期間放置しないようにします。複数のサンドボックスで同じ対象を変えると、公開時の競合の原因になります。
- 従来型の変更も拡張一覧に載せ、Redwood への切り替えとアップデートのたびに見直します。
- Groovy は短く、テストしやすく書きます。重い処理や外部連携は、OIC などの連携側に寄せます。
試験対策ポイント
Section titled “試験対策ポイント”- 対応する試験:Redwood 模擬テスト の「VBS による Fusion Cloud 拡張の構成(Explain the types of supported extensions)」
- Redwood でないページは VBS で拡張できず、Application Composer などの従来の手段を使う。
- データモデルの変更(Application Composer・サンドボックス)が先、VBS で UI に出すのが後。サンドボックスは拡張と同時か直前に公開。
- Page Composer・Transaction Design Studio は従来型(レスポンシブ)ページ専用で、Redwood ページでは VBS の Express モードを使う。
- 用語の置き換えは User Interface Text。
公式ドキュメント
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